終焉の使者【悪夢の回廊】

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スキル

スキル1:エビルガード

全てのエビルシードに使用し、12秒の間、対象の被ダメージ−80%、HP流失+90%(重複不可)。

スキル2:フォールンアーミー

終焉の使者は攻撃を受けず、エビルシードのスピリチャルを5体操って戦う。
エビルシードはボスユニットと見なされ、スピリチャル状態での被ダメージは最大1まで。
戦闘の経過と共に、エビルシードは順番にスピリチャル状態を解除する。
エビルシードが戦闘不能になった場合、次のエビルシードのスピリチャル状態が解除される。
 

スキル3:ダークリバイバル

終焉の使者が敵全体をゆっくりと腐食し、敵は最大HP×25%のHPを失い、SP−200。
エビルシードも自身の対象位置に配置されている敵に同じスキルを使用する。

ストーリー

ネモラの理性があの破滅の深淵に侵食され、暗闇の中で彼女の心は怒りに満ち溢れていた……

カタストロフがユグドラシルに足を踏み入れた瞬間、森が一斉に悲痛の叫びを上げる。薄汚れた吐息がこの汚れなき土地を汚染していく。邪悪な腐食に侵された森の生命が枯れ果て、蝕まれていくのを目の当たりにしたネモラは憤りを感じていた。そして、怒りで我を忘れていくのだった。カタストロフはこの機を逃さず、彼女の心の中へとゆっくり入り込んでいき……。邪悪の力がネモラの理性を捻じ曲げ、彼女の怒りによって肥大していく。そうしてカタストロフは、ネモラの魂を憎悪と破壊の闇に陥れたのだ。

わずかに残っているネモラの理性。完全に闇に飲み込まれそうになったその時だったーー

彼女の心の中に、緑が生い茂る大樹の影がゆらりと現れたのだ。しかし大樹はすぐさま暗闇に覆われ、苦痛の悲鳴を上げた。青々としている葉が一気に枯れ落ち、無残な姿へと変わっていく。だが大樹が強固な意志で暗闇の中でもがき、抵抗すると、弱みにつけ込む邪悪な力は霧散していった。生気を取り戻した大樹からは、枯れた枝からは新しい若葉が生え始める。

「あれは叡智の古樹アルマス……。かつて邪悪な力に飲み込まれそうになったけど、最後にはそれを振り払うことができたって聞いたわ……。ネモラだってーー」

ネモラは歯を食いしばり、アルドン先生の教えを思い出した……。

「ーーもし、おぬしが暴威に対して怒りを感じているのなら、それはおぬしの心の中に良心があるからじゃ。じゃが、その怒りはおぬしの理性を蝕み、やがては暴を以って暴に易う、破滅の深淵へと落ちていく。最後には暴威に支配される野獣と化すじゃろうーー」

ネモラは怒りを鎮めるため、心を落ち着かせようと呼吸をする。

彼女は森の医者だ。かつては多くの生きとし生けるものの傷を癒やしてきた。ネモラには森の驚異的な力が秘められていて、それは闇の力を遥かに凌ぐものだ。

「森の生命力が木々の根と葉に溢れているのと同じで、ネモラの血にも流れているの。大自然に愛されし者ネモラ。ネモラの力はこの森のエネルギーなのよ」

怒りを収め、森を救うために立ち上がったネモラの力は強大だった。ネモラに打ち負けた邪悪な力は、金切り声を上げながら、彼女の体から出ていく。森の中へと去っていくその姿は、まるで尻尾を巻いて逃げる負け犬のようだった。

邪悪な力に飲み込まれそうになりながらも、ネモラは闇を追い払うことができた。破滅の深淵に侵食され、彷徨い歩いていた彼女はもういない……。

だが、彼女の心は疲れ切っていた……。

森の奥深くーー

ひと魂の闇があたりをぐるぐる回り、そしてゆっくり固まる。それは真っ白な四足の生物へと変わっていった。

その生物を見たものは、きっと恐怖におののくだろう。なぜなら、その生物は、ネモラとまったく同じ姿をしていたからだ。

唯一違うのは、体の周りが暗い霧で包まれていること。彼女は悪戯な笑みを浮かべて口を開く。

「私は終焉をもたらす者」

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